こんにちは!今日は年初来高値を更新して勢い止まらないアドバンテストについて調べましたのでまとめていきたいと思います!
「もう手遅れかもしれない…」そう思った人も少なくないかもしれません。ところが実際は逆でした。アドバンテスト(6857)は、2025年4月の年初来安値水準から株価が約2倍へ急騰。そしてその背景には、AIブーム×世界半導体トレンド×為替・地政学リスクの緩和、さらには「業績・需給」の好循環が潜んでいます。本記事では、“なぜ今アドバンテストなのか”を事実ベースで一刀両断します。
① 決算&業績予想──AI特需との直リンク【数字で見る強さ】
2025年3月期、アドバンテストは営業利益を前年比約2.8倍、2,282億円に急伸。これは主にAI用SoCやHBMメモリ用テスト装置の需要が爆発的に高まったことによるものです。さらに、2025年度の営業利益を+6%の2,420億円へ上方修正し、自己株買い(最大700億円)も同時発表──投資家への強いメッセージでした 。
この決算と予想修正は、AI関連投資が押し寄せてくる市場構造変化に対し、“事業がぴったり合った”という現象でもあります。
② 4月以降の株価軌跡──2ヶ月半で約2倍に【チャートが語るリアル】
4月初旬、同社株は米中の関税懸念や円高の影響で底入れ。そこからAI決算&成果予想が報じられることで反転に転じ、4月の約5,000円水準→6月末には約10,500円へと2.1倍超に急騰 。
特に6月5日は、米Broadcom決算期待・オン・セミなど米半導体株の高騰の波が東京市場にも直撃し、一日で+4.6%超の急伸も記録しました 。
③ 米・欧半導体株との連動性──世界と“同期”する日本株
NVIDIAは2025年1月に時価総額4兆ドルを突破、TSMCは4〜5月に前年比+44%超の売上高となり、世界的にAI半導体への投資が加速しています 。
この流れを受け、SOX指数やBroadcom株の上昇が、アドバンテストを含む国内半導体株を“連れて行った”構造が明確にみてとれます。
④ テクニカル&需給ファクター──相場の仕掛けと自己株買い
– 4月1日、Zacks他の指摘するハンマーチャート(底打ちサイン)が出現し、買い意欲が高まりました 。
– 4月25日〜6月末にかけて221万株・約155億円相当の自己株買いが完了、需給面で株価を明確にサポートしています 。
⑤ 為替・地政学──追い風の本質
年初から続いた円高・貿易摩擦リスクが4月以降に緩和し、円安基調が復活。輸出企業であるアドバンテストには追い風となりました。一方、今後の円高リスクや中国制裁リスクは引き続き注視すべきマクロファクターでもあります。
⑥ 中長期ファンダメンタル──王者の条件は揃った?
- 世界市場でTeradyneと2強を形成。特にAI/HBM向け装置で優位性あり 。
- ROEは約29–32%、自己資本比率・利益率ともに高水準 。
- アナリスト評価は“強気→中立”、“ホールド→買い”に分かれており、市場観にも幅がある 。
また、米バーンスタインが「強気→中立」へと慎重姿勢を見せる一方、Wall Street Zenは6月に“buy”評価に引き上げており、投資家目線での期待と警戒が混在しています 。
🧭 読者別──投資スタンス別のアドバイス
投資スタンス | 戦略 | 留意点 |
---|---|---|
短期トレーダー | 利確と押し目買いを繰り返す。6月の高値から30〜40%押す場面で攻めを狙う | ハンマーパターンとチャートでタイミングを見る |
中期〜長期投資家 | 今の価格で“一部利確・一部ホールド”が妥当。ROEやAI装置需要の構造変化に注目 | 為替とマクロリスクが高まったら分散売却も検討 |
超長期テクノロジーファン | AI成長の恩恵を受け続ける企業と捉え、「ドルコスト平均法」も有効 | HBM需給、競合Teradyne、市場サイクルにも要注意 |